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■あらすじ■
毒に侵された元軍師、レイ・アルフェルドのもとに、生贄のむすめ「フィア」が贈られてくる。

フィアの部族は血に特殊な力があり、精製すれば「万病薬」になるという、彼女を殺して薬にすれば、彼の命はたすかるが、彼には死ななければならない理由があった。

死を恐れるフィアと、自ら死を選択するレイ。
相反する状況下で、次第に惹かれていく二人だが・・・
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●前書き●
この作品のテーマは「不条理」です。
集団生活を中心に発展してきた人類は、他人に合わせることで個の存在維持を
はかるため、不条理な常識も群れの中では正当化されてしまう。そういう群れた
人間の業は、資本主義も共産主義も思想スタイルが異なるだけで、結局一本の
蝋燭を違う方面から見ているだけではないのか・・・などと考えるうちにできた
ストーリーです。

今回の「生贄」という言葉には、槍玉に挙げられるという意味も含まれています。
天災や人災に見舞われたとき、誰かを槍玉に挙げることで悲劇に幕をひこうと
する集団社会の傾向を「生贄」という言葉で代用しました。
この物語のヒーローも不条理を背負った生贄であり、ヒロインと共に直面した
「死」という蝋燭を違う方面から見つめていきます。
全く違う思想を持ったもの達が、人間関係を築くうちに同じ立場でモノを見られる
ようになると、自己中心的な思想からグローバルな価値観に変わり、人間として
大切なものを沢山得ることができるのでは・・・というメッセージを込め展開して
いきました。なにぶん短編ですのでテーマを掘り下げることはできませんが
的外れにはなっていないと思いますので、お暇でしたらご一読願います。